最近のイスラエル経済概況

2000年9月に発生した第2次インティファーダや米国経済の減速の影響により経済は停滞していたが、03年以降は自国通貨の対ドル・レート低位安定等を背景とした競争力の向上やイラク戦争終結によるビジネス環境の改善等により、ハイテク・情報通信分野を中心に輸出が好調となり、07年には建国以来初の4年連続の5%超の成長を記録。その後、米国の金融不安等に端を発する世界経済減速の影響等により、経済成長率は一時的に落ち込んだが、09年下半期にはいち早く成長路線に復帰。その後の経済成長率は鈍化してはいるものの引き続きプラス成長で推移している(10年5.0%、11年4.6%、12年3.4%、13年3.3%、14年2.6%)。

高度な技術力を背景としたハイテク・情報通信分野及びダイヤモンド産業を中心に経済成長を続けており、基本的には輸出を志向する産業構造となっている。これまでは,死海周辺で産出される臭素等を除きエネルギー・鉱物資源には恵まれていなかったが、近年、排他的経済水域内において、大規模な天然ガス田の開発が進められ、2013年には一部で生産が開始されている。